紙ヒコ―キ



――その週の金曜日。





女の人の“お願い”を果たすべく、あたしは宮地葵を呼び出していた。





誰もいない屋上で、あたしは宮地葵が来るのを待つ。





すっごくドキドキしてて、どうにかなりそう…。





まだ、来ないのかな……。





っていうか、ちゃんと来てくれるの!!?





あーどうしよう。





そう1人で焦ってたら、屋上の扉がゆっくりと開いた。





あたしは扉の方を、じっと見つめる。




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