紙ヒコ―キ



それから…何故か沈黙が続いた。





葵はずっと下に視線を向けたまま、何も言わない。





あたしも何て言っていいか分からなくて、黙っていた。





「あのさ…」





「え!!」





突然の葵の言葉に、ビックリして叫んでしまった。





葵と視線が重なる。





「俺…本当に好きだったんだ。……アイツのこと。」





苦しそうに零れたその言葉に、ギュッと胸が締め付けられた。




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