紙ヒコ―キ
紙ヒコ―キ
……。
葵と付き合う事になってから、一か月が過ぎた。
あたし達は順調。
杏里に報告すると、自分のことのようにすっごく喜んでくれた。
それと……嬉しい事があった。
葵が、クラスのみんなと、少しずつだけど話すようになってきた事。
でも、ちゃんと前に進んでる。
男子と一緒に行動してる姿を見て、本当に嬉しい気持ちになれる。
…よかったね、葵。
…でも、それはすっごく嬉しんだけどね?
そのせいで、女子からの人気が更に上がったの、気付いてる?
葵がよく笑うようになったから、女子の目はいつもハートなんだよ。
…ちょっと、いや、すごく妬ける。
葵、カッコいいからさ。モテても仕方ないけどさ。
こんな事を思ってるあたしを知ったら、葵はイヤかな…。