紙ヒコ―キ
――放課後。
いつもは一緒に帰ってる友達にバイバイして、あたしは映未ちゃんの家に向かう。
映未ちゃんの家は、あたしの家とあまり変わらない所にあった。
インターホンを押して、ドキドキしながら待つ。
映未ちゃんが出てくるかな…。
そう思ったけど。扉の向こうから出てきたのは、優しそうなおばあちゃん。
あたしはペコリと頭を下げて、
「映未ちゃんと同じクラスの杏里です。映未ちゃんは、大丈夫ですか?」
おばあちゃんにそう訊ねた。