紙ヒコ―キ
「近寄ら、ッないで…!」
そう叫ばれたけど、無視して映未ちゃんの背中をさする。
「帰って…ッ!!」
どうして、そんなに1人になろうとするの…?
どうして、そんなに心を開かないの…?
「映未ちゃん。1人に出来ないよ。」
そう言うと、映未ちゃんがあたしに視線を合わせた。
「そんな事言って…どうせ1人にするくせに。皆…あたしをひとりぼっちにするくせに…!!」
映未ちゃんの心の叫びが、心の痛みが、聞こえた。
「絶対にしない。約束する。」
……あたしが。
映未ちゃんの笑顔を取り戻す。