紙ヒコ―キ



――それから…毎日あたしは、学校が終わって、映未ちゃんの家に通った。





映未ちゃんは、ただあたしの話を聞くだけだった。





決して自分から話そうとはしなかったけど、あたしの話はちゃんと聞いてくれた。





それに、ときどき、笑ってくれるようになった。





映未ちゃんに少し近付いたと思うと嬉しくて、あたしはずっと喋り続けた。





あたしは、学校の話をたくさんした。





楽しい事。勉強の事。友達の事。苦手な事。





学校の楽しさを知れば、映未ちゃんが“学校に行きたい”って、そう思ってくれるかもしれないって考えたから。





クラスの皆は、きっと映未ちゃんを受け止めてくれる。





…だから、学校に来てほしかったんだ。




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