紙ヒコ―キ
「今から、雪合戦!!」
戸惑ってる映未ちゃんを引っ張って、部屋を出る。
おばあちゃんに“いいよ”と言われて、あたし達は外に出た。
映未ちゃんの家は大きくて、庭がある。
庭にも雪が積もっていたから、そこで遊ぶ事にした。
あたしはすぐに雪を集めて丸めた。
そして、「えいっ!」と映未ちゃんめがけて飛ばした。
「いたっ!!」
それはみごとに的中。
あたしは次のたまを作り始める。
「きゃっ!!」
また、的中。
…まあ、当たって当然なんだけどね。映未ちゃん、全然動いてないから。
「映未ちゃん、やられてばっかでいいの?」
あたしがそう言うと、映未ちゃんはゆっくりと雪に視線を落とした。