紙ヒコ―キ
そう詰め寄ったあたしに、映未ちゃんは勘違いしたらしく、
「ご、ごめん。バーカって言ったりして…」
そう小さな声で言った。
「そこじゃないよ!あたしの事、“杏里ちゃん”って、呼んだよね!?」
そう言ったよね!?
「え、うん……」
戸惑ってる映未ちゃんに、今は構ってられない。
「やっと名前で呼んでくれたッ!!」
あたしはそう言って、映未ちゃんに思いっきり抱きついた。
「きゃっ!!?」
つらそうだけど、今はそんなこと言ってられない。
…ごめんね。我慢して。