紙ヒコ―キ
「映未!!何外見ながら溜息なんてついてんの!!暗い!!!」
そんな怒った声をした杏里が視界に入る。
「ごめん…」
「そんなに悩むくらいなら、もう聞いちゃいなよ?」
「ん゛~聞けないから悩んでるの!!」
聞ける勇気があるなら、こんなに悩んだりしないよ…。
「じゃぁ!あたしが聞いてあげる!!」
「いいっ!自分で聞くから!!!」
そんな言い合いをしていると、前に座っていた宮地葵が、眉間に皺を寄せてこっちを見た。