紙ヒコ―キ
恐怖と安堵



「はぁぁ……」





聞くと決めてから、また2週間が過ぎ……





あっという間に、10月。





未だに聞けてないあたし。ていうか、会話すらしてない。





情けない自分に、涙も出ないよ…。





「はぁ」





今日何回目かの溜息を零す。





「そんなに溜息ついてると…幸せが逃げてくよ?」





そう言って呆れた目を向けてくるのは、杏里。





まだ聞いてないあたしに、相当怒ってます…。





仕方ないじゃん……。



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