紙ヒコ―キ
――翌日。
普通どおりに学校の支度をして、家を出る。
「映未――っ!!」
いつものように、杏里が笑顔で手を振ってあたしの所に来る。
…良かった、いつも通りで。
あたしは心の中で、ホッと溜息を零す。
「おはよう。」
「おはよーっ!!」
…ちょっと、元気よすぎでしょ。
そう思いながら、あたしはゆっくり歩き出す。
杏里があたしに並ぶ。
……昨日のことなんて、なかったかのように。
あたし達は、楽しい話をしていた。