紙ヒコ―キ
「それに…あたしの事、助けてくれたから…」
語尾がどんどんと弱くなっていく。
宮地葵の顔を見る事は出来なくて、あたしの視線は地面へと下がった。
「アンタには…、関係ない。もう、俺に関わるな。」
宮地葵は冷たい声でそう言い放って、屋上を出ていった。
「関係ない、かぁ…。」
そう言われるのって、結構辛いんだね…。
だったら、あたし…杏里にずっと酷い事言ってきたんだ…。
なのに杏里は…あたしの所に来てくれてた。
杏里はやっぱすごいな…。