紙ヒコ―キ



「それに…あたしの事、助けてくれたから…」





語尾がどんどんと弱くなっていく。





宮地葵の顔を見る事は出来なくて、あたしの視線は地面へと下がった。





「アンタには…、関係ない。もう、俺に関わるな。」





宮地葵は冷たい声でそう言い放って、屋上を出ていった。





「関係ない、かぁ…。」





そう言われるのって、結構辛いんだね…。





だったら、あたし…杏里にずっと酷い事言ってきたんだ…。





なのに杏里は…あたしの所に来てくれてた。





杏里はやっぱすごいな…。




< 95 / 275 >

この作品をシェア

pagetop