ザ・スキャンダルー芸能人とイジワル記者との恋ー【完】
『どうしよ…どうしよ!!』

とりあえず服を着ておっさんを楽屋に入れた。

『ガキんちょ…どういうことだ?』

『…。』

『今のネタにしてもいいんだぞ?』

『…俺は女なんだよっ!!』

半ばヤケクソで言う。

『まさか人気絶頂モデルの正体が女なんて大スクープじゃねぇか』

『売りたきゃ売れよ』

『いーや。売らないでやってもいいぞ』

『ホントか?!』

『あぁ。ただし条件がある』

『またかよ…。そんなことだろうと思ったが…』

『女のおまえに密着させろ』

『女の俺に密着してどうすんだよ?!金になんねーぞ』

『いいんだよ。趣味でやるんだから』

『悪趣味だな』

『そりゃあどうも』

『期限は?』

『1日でいい。俺に付き合えよ』

『なに企んでるんだよ?』

『いいから。じゃあ明日迎えに来るから』

『わかった』

カメラを持っておっさんは去っていった。

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