ザ・スキャンダルー芸能人とイジワル記者との恋ー【完】
『…。』

『何?』

『いいや。可愛くてつい』

『意味わかんないし』

可愛いという言葉にはあまり慣れない。

それに久々に女の格好をしただけに変な気分だ。

『さてと行きますか。乗って?』

車に乗り込んだ。




『おっさん…涼兄の知り合いなんだってね。初めからあたしが妹だって知ってたの?』

『いいや。カナちゃんが彼方だとは知らなかった。知ったのは下着を見た日…』

『下着とかいうな!!』

あたしはあの日のことを思い出して恥ずかしくなった。

『あれ?テレてんの?』

『うるさい』

男装していた時は何とも思わなかったのに女の格好をしているせいか感情が不安定だ。

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