空き瓶ロマンス
 



事の始まりは、兄の勝手な頼み事だった。



「なー、明日時間あるか?」



私が夕食の支度をしている時、突然兄が現れた。



「何で?」



「いやな、明日俺サッカー部の一日練習なんだけど、



図書館で借りてた本の返却、明日までなんだよ。




だから、返しに行ってくれたらいいなーって……」



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