空き瓶ロマンス



「いや、何か疲れてるんみたいだから……」
 
そんなに、顔に出ているだろうか。

「テストだったから、だよ……」

「ふーん」
 
美結は納得したように、鞄に教科書を詰め始めた。

(そうだ……今日は、午後部活だ……)
 
私は、ポケットの携帯電話を確認した。
 
メールは、一通も来ていない。
 
軽く溜息を吐いて、私も荷物をまとめ始めた。



< 607 / 891 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop