空き瓶ロマンス



私が口を尖らせると、

皆口々に「ああ、分かる~」と同意し、

「あたしもさあ、しょっちゅう、

『少しは手伝いなさーい!』とか言われんの。

学校から帰ったばっかりで、疲れてたりすんのにさあ」

「そうそう。

それでこっちがイライラしてる時に限って、

言ってきたりするんだよねえ」

「てか、うちの親父まじでうざいですからね。

ヅラのくせして威張ってやがるんです。

てめえなんか怖くねえっつーのよ」

「ヅラなの会社で隠してるくせに、

『パパは嘘が嫌いなんだ』とか?」


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