空き瓶ロマンス
 


どうやら、父が倫子と全面対決したらしく、

家の中は今までにないくらい静まり返っていた。

まるでお通夜だ。

いや、人の出入りが頻繁な分、

まだお通夜の方が賑やかかもしれない。
 
だとしたら何だ。

ここは、墓場か。

笑えない冗談に、修は溜息を吐いた。


(果たしてこれは、俺が謝ったところで、

解決できる問題なんだろうか)
 


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