空き瓶ロマンス



夜更かしした所為で、少し遅刻をしてしまったのだ。
 
ステージの上では、

皆が出来る事を何でも今のうちにやってしまおうと、

それぞれ忙しかった。

大道具のパネルの準備や、小道具の相談。

役者達はストレッチと、滑舌の練習。
 
私は役者だが、入部した時はその他に何でもやった。
 
何しろその当時は、演劇部はまさに存続の危機にあった。

なんと、部員が全部で四人しかいなかったのだ。

大会に出るには、最低でも登場人物に二人、

残りは音響と照明が一人ずつとしても、

いつもぎりぎりな状態だった。



< 635 / 891 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop