空き瓶ロマンス
私には、分からない。
彼が何故、あんなことをしたのか。
だけどもう、分からない。
「待て」と言われても、待たずに走り始めたから。
「会えなかったのには、
それなりに事情があっての事だろ?
もし、向こうが関係を終わりにしようとしてたのなら、
こうはいかなかったと思うけど」
「……じゃあ何?全部私が悪いの?」
「そうは言ってない!」
彼女が声を荒げた。
その必死さが、伝わって来る。
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