絆
「まったく…あたしに見つからない場所を探すんじゃなかったの?」
あたしの言葉にヤツは笑った。
「違うって。
俺が探してたのは、誰にも邪魔されずにセックスできる場所」
しゃあしゃあとそう言ってのけるヤツは、嬉しそうにカギを閉めている。
「ここならちゃんとベッドもあるし?
賢い場所でしょ、センセー?」
そう言いながら、ヤツはベッドに腰掛ける。
「散々ヒトの邪魔して来たんだから、いいでしょ?」
そう言われて、あたしは溜め息をついてヤツの隣りに腰掛けた。
嬉しそうにシッポを振りながら、ヤツはあたしの耳元で甘く囁いた。
「はい、センセーの負け」