争いの渦に飲み込まれていくことに、私はもう疲れ切ってしまいました。


貴殿とともに過ごせた時間が、私にとっては何物にも代え難い光となったのです。


暗闇の中で模索していた私には、貴殿の存在がとても眩しかった。



このような時代でなかったなら、あるいは、このような立場でなかったなら、と何度も自分の運命を呪いました。


しかし、だからこそ、この想いが胸から消えることはない、と私には思えるのです。


貴殿と巡り合えた運命を、心から感謝したいのです。




いつか、もしまた貴殿と巡り合う事が出来たなら。


その時は再び、貴殿の妻として、ともに寄り添いたい。



それが、今の私のたった一つの願いです。



あぁ、文字というものは、なんとも頼りない。


貴殿に、この心の僅かでも、お伝えできたなら……




どうか、この想いだけでも貴殿とともにお連れ下さい。



御武運を、心よりお祈り申し上げます。




みつ


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