夏休みの勉強は『運命の出会い』

「好きな人見つかった?」
「秘密主義だし、教えないし!!」

「うわー、うぜぇ女」
「うざいっていつから流行りだしたか気にならない?」


ぺらぺら話してハっとする。
アタシったらオカンの言葉に甘えて、なんだかノリがフランク過ぎちゃっわない?

どうしよう。
こんな時、どうしたらいいのか分からない。だってオカンに聞いてないんだもん。


無言になるアタシにニコリと笑う吉野。

「サエサエのキャラは好きになれそうだ」
「…え?」

「俺らなかなか気が合うね」

同士だね、と吉野が笑った。


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