夏休みの勉強は『運命の出会い』

そんな訳だから、私、初日はただただパワーポイントの使い方を習得した。

火と木の週2なんだよね、あーお金もったいない。


どうせ今日も無駄な知性を身につけたねって、妹たちに笑われるんだろうな。

ため息混じりにビジネス雑誌を開いた。


斜め前の50代の男性、1番前の30代後半の男性、20代前半の男性……

見渡したって何も変化なかったわ、ただのサラリーマン。


お母さんに遊ばれてるのかも、お母さんはもう50歳だから暇潰しにからかわれてるのかも。

そんなことを考えていたけど、ごめんなさいって思っちゃった。


だって遅刻したのか手を合わせて歩いてくる人―――

――――運命の王子様を見つけた!!




< 75 / 128 >

この作品をシェア

pagetop