年下の王様
ぬくぬくした家庭で育ってたのかと思ってた。



「兄弟とかいんの?」

「お兄ちゃんがいる」

「小さい?」

「小さくないよ。お父さんが大きいからお兄ちゃんは普通かな?」



兄ちゃんいるのか…。



4ヵ月以上付き合ってて初めて知った。



たぶん今までムダな電話なんかしてなかったからだと思う。



すぐ会えると思ってたし。



今じゃ電話しない日の方が少ないかも。



「兄ちゃん…」

「ん!?どうした!?」

「一緒に寝る…」

「陽菜、遊吾来たから切る。怖い夢でも見たっぽい」



『うん、オヤスミ。また明日ね!!』



また明日…か…。



顔を見れても触れねぇんだぞ…。



拷問だよな…。



「ヒナともしもし?」

「そう。でも兄ちゃんも寝る。怖くねぇ?」

「うん…。ユーゴ、強いから…」



強いなら俺んとこくんなよなぁ~。



陽菜より10倍カワイイ!!



天使の寝顔…。



しかも母ちゃんじゃなくて俺と寝るってとこがマジヤバイ…。



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