年下の王様
いつも元気な陽菜は今日も元気。



着てすぐ、目が合ったら若干目が泳いだけど。



まさかのジェラシー?



だったら嬉しいかも。



「数学の南田先生が家庭の事情でお休みだから自習は静かにやってくださぁい!!」



うちのクラスは静かだから。



いちばんうるせぇのが担任の陽菜だし…。



「ここに自習するページ書いとくね!!よいしょっ…いだっ!!ゔぅぅぅ~…挟んだぁ~…」



スライドする黒板に指を挟む…。



やっぱり陽菜は期待を裏切らない…。



「毎度毎度、計画的だったらウケるよね」

「確かに~。でも陽菜ちゃん見てると天然でドジって可哀相に思えてくるね…」

「うん、不憫…」



生徒に哀れまれてんぞ…。



ホント、飽きねぇよ。



「それじゃあみなさ、今週最後の一日頑張ってくださぁい!!終わり~!!」

「陽菜ちゃん!!出席取ってない!!」

「だぁ!?もうヤダぁ~…。出席取りまぁす…。阿部く~ん…」



抜けすぎだろ、お前…。



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