年下の王様
カワイイカワイイ陽太君にはなんて教えてやろうか…。



「チカちゃんに告れ」

「ムリに決まってんだろ…。元カレ忘れらんねぇって言ってたし…」

「いつの話しだよ…」

「去年の冬…」

「そんなもん時効だ。告れ」

「斗和には俺の気持ちなんてわかんねぇんだよ…。振られるってキツイんだからな…」



見た目はチャラいくせに中身は固い…。



勘違いされやすいタイプなんだと思う。



友達も多いから友達どまりって関係が多いみたいだし。



可哀相な親友を焚きつけてやろう。



「だったらチカちゃんに誰か紹介するぞ」

「お前最低だな…」

「適当にダラダラやってんのが嫌いなんだよ。さっさと告んねぇとマジで持ってかれるぞ」

「俺のタイミングで告っから!!斗和こそどうやって告ったんだよ…」



そりゃあ俺が冗談で好きだとかぶちかましたら陽菜が本気にしただけだろ。



本気で告ったことなんてねぇし。



好きとかあんまり言う方でもねぇ。



言葉より行動で伝えるタイプだからな。



そんなこと言わねぇけど…。



「斗和君、協力してくれないの?」

「は?」

「してくれるよな?ここまで言っといて」



なんの協力だよ、このヘタレが。



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