年下の王様

さすが理事長…。



「理事長でも大変だったんですね」

「そりゃあね。何回か別れたし。公にできない分、相手のこと信じてなきゃダメだし」

「難しいです…」

「斗和だからなぁ～…。でもかなり落ち着いたんじゃないか？女が家に来なくなった」



どんだけ遊んでたんでしょう…。



信用か…。



まだそこまで信じられてないのかも…。



あたし達ってなんかあったらすぐ壊れちゃいそうだよね…。



「言葉足らずなんです…。斗和君って」

「わかるかも。すぐうるせぇとか知らねぇとかで片付ける」

「そうなんです!!だから余計不安になるっていうか…。重要なとこを言ってくれないタイプで…」

「自己解決してんだと思う、斗和の中でね？なのに相手に気持ちが伝わってないことに腹立てんだよ」



なるほど…。



斗和の短気はそこから来てるのか…。



さすがお父さん。



よくわかってる。



あたしももっと斗和のこと解ってあげられたらいいな…。