年下の王様
次の日も、また次の日も勉強した。



約2週間分を二日でやろうと。



だけどやっぱり授業を聞いてるのと聞いてないのでは違って…。



「兄ちゃん遊ぼ~!!」

「母ちゃんと遊んで。兄ちゃん勉強中!!」

「ユーゴもしゅる~!!ベンキョー!!」



遊吾のひらがなの勉強に付き合い…。



やべぇ…。



遊吾に構ってるヒマがねぇ…。



英語は平気、社会科系は父ちゃんに聞けばいいし。



地学とかマジ意味わかんね…。



「兄ちゃん、わかんない?」

「わかんない。だから勉強すんだぞ」

「うん。ユーゴ頭よくなるの」



将来は確実に天才だな、弟…。



なにになることやら…。



今はまだパンダになりたいってカワイらしい夢があるからいいけど…。



「あのね、保育園でね、萌ちゃんとチューしたの」

「え゙っ?萌ちゃんって高梨?」

「うん、チューしようって言われたからしたの。結婚するんだって、ユーゴと」



弟の結婚は早いらしい。


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