年下の王様
ニコッと笑った元カレがタバコに火を着けながら背を向けた。



なんて言い返したらいいのか浮かばなくてそのままアパートの中…。



なんだよアイツ…。



いまさら陽菜になんの用だよ…。



無性に腹が立つ…。



俺より先に陽菜を知ってる男…。



そのまま陽菜が帰るまでなにも手につかなかった。



「ただいま、斗和」

「ん…」

「元気ないね?」

「英希って元カレと会った」

「えっ…?き、来たの?」

「じゃなきゃ会わない。未練でもあんの?」

「まさか!!あるわけないよ…」



陽菜が動揺してるのがわかった。



お前が好きなのは俺だよな?



信じていいんだよな…?



「陽菜、来て…」

「ごめんね…」

「なんの謝罪だよ」

「嫌な思いさせたかなって…」

「してねぇよ。陽菜がいればいい…」



離れないでいてくれんの?



どうしたらいい?



うまく説明できねぇけど…。



今の俺、なんかスゲー不安だ…。



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