年下の王様
こんな気持ちになるなら好きになんなきゃよかった…。



かなりダメージデカいぞ、俺…。



「好きだ…陽菜…」



あんな年上のチビ女なんかどうだってよかったのに…。



陽菜は平気で生活してんだろうな…。



なんなんだよあの女…。



俺をどうしたかったんだよ…。



こんなに好きにさせて元カレが帰ったらポイッて…。



本当に遊びの範囲だったのかよ…。



陽菜の本性知らなかっただけなのか?



忘れらんねぇ…。



陽菜の全てを…。



「斗和、大丈夫?千奈美が元気ないって」

「エミリーか…。元気だ元気…」

「千奈美が言ってたけど忘れられない人にフラれたとか…」

「忘れ…らんねぇんだ…どうしたらいいかわかんねぇ…」

「あたしは斗和の味方だよ。辛いなら泣けばいいじゃん」

「泣けたら苦労しねぇんだよ…」

「可哀相…。あたしはずっと友達でいるから斗和はひとりじゃないよ」



エミリーの言葉で少しだけ涙が出た。



やっぱりキツい…。



俺は陽菜が好きすぎる…。



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