年下の王様
でも泣いた…。



カワイイな、泣き顔。



「陽菜って遊吾みたい」

「なに…それ…」

「ガキくさい。なにもできないくせに頑張ってるとことか似てる」

「ガキ…じゃない…。宮君なんかイジメっ子のくせに!!あっ、もしかしてあたしが好きなの?だからイジメるのか~」



泣き顔が得意げに笑ってる…。



その思考回路、幸せだな。



アホとしか言いようがない。



でもちょっとムカつくからさらにイジメてやる。



「好きって言ったらどうすんの?」



その質問にポカ~ンと口を開けたアホ…。



ありえねぇから。



「きょ、教師と生徒ですから、き、気持ちだけ…いただいて…」

「ムリ。俺と付き合ってよ、センセー」

「だ、ダメだよ!!いくら宮君が理事長の息子だからって!!そんな勝手なこと…ダメです!!」



真剣に受け答えしててマジで笑える…。



このままほっといたら明日からどんな顔すんだろ。



「もういい、俺帰る。また明日」

「へっ!?」

「考えといて」



プッ!!



アホ面っ!!



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