年下の王様
陽菜に出会わなきゃ千奈美のこと好きになってたかも…。



「千奈美、いい女…」

「そんなこと言わないで…。泣けなくなる…」

「いっぱい傷付けてごめん。支えてくれてありがとう…」

「もういい!!泣くんだから早くどっか行けぇ~…」



心が痛かった。



だけどそれ以上に自分がムカつく…。



もう誰も傷付けないから…。



本当にごめん、千奈美。



教室に戻ったらザワザワしてた。



「アメリカ行くって本当かよ!!」

「えっ?」

「今回の留学するヤツの名前に斗和が…」

「ちょっ…マジ!?」



走って見に行った職員室の前。



交換留学、3人のメンバーに俺の名前がバッチリ記されてた…。



「失恋したからって…」

「いやっ、解決したんだ、それは…」

「じゃあなんで!?」

「昨日陽菜と話して…たしか曖昧なまま…」



父ちゃんが?



これって行かなきゃダメな感じ!?



「き、北川先生いますか!?」

「あら宮君。北川先生~」



俺、アメリカ行かなきゃダメなの!?



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