年下の王様
声だけで溶けちゃう…。



「寂しかったって言え」

「さ、寂しくなかったよ。斗和はあっちで勉強して来たわけだし…」

「寂しくなかったのか。そうか…」

「斗和こそ寂しかったんじゃないの?」

「会いたかった、陽菜に」



くはぁ~…。



あの斗和が素直になってる~…。



強がってごめん。



「あたしも斗和に会いたかった…」

「テスト問題作ってんだろ?」

「うん。だから休みでも会えないね…」

「旅行のこと父ちゃんに聞いた。俺も陽菜と行きてぇから勉強頑張る」



斗和ぁぁぁぁぁ!!



それから斗和のアメリカでの話しを聞いた。



エミリーの家に住んで、彼氏とも仲良くなったって。



学校も楽しかったみたいで。



やっぱり斗和はなんでもできる…。



異国の地でもすぐ順応しちゃうんだろうな…。



料理修業やめるんじゃなかった…。



「陽菜、好き?」

「うん…」

「うんじゃわかんない」

「斗和…好き…」

「早く触りてぇな~」



大好き…。



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