年下の王様
そのまま向かったのはチカちゃんのとこ。



チカちゃんグループは昼休みは絶対ここにいる。



昼休みの音楽室は派手なヤツらばっか…。



「斗和君!?誰かに用事?」

「チカちゃん呼んで」

「チカ!?チカ~!!斗和君が呼んでるよ~!!」



俺の顔を見たチカちゃんはブスッと不機嫌面…。



「陽太の話しなら聞きたくない!!」

「まぁそう言わずにさ」

「だってデートの約束してんのにいつも寝坊だもん!!毎回女から電話来るし!!」

「だから家に住ませっから。家賃いらねぇし食費も安く済むっしょ?」

「それ…マジ?」

「だからもう少し我慢してやってくんねぇかな?」

「わかった…」



物分かりがいいな、チカちゃん。



今まで耐えてたんだもんなぁ~…。



ってか…なにしてんだ俺っ!!



なんで友達の尻拭いみたいなことやってんだ!?



「幸せボケ…」

「えっ!?なんか言った?」

「いや、なんでもない…。ってことで仲直りしろな?アイツチカちゃんにはマジだからさ」

「わかったってばぁ~…」



俺、誰っ!?



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