年下の王様
久しぶりに母ちゃんの車に乗って街中へ連れて来られた。



なんで!?



「遊吾は!?」

「今日は延長保育。まだ仕事終わってないの!!」

「仕事…?」

「着いたっ!!降りて!!」



母ちゃんって見た目か弱い。



すぐ泣くし、チビだし、陽菜タイプなんだと思う。



だけど時々、とんでもないことをしでかす。



「ここ、仕切ってね!!」



へっ?



いろんな店が建ち並ぶ街の一角。



改装中の店舗…。



「ちょ…ちょちょちょちょちょ、ちょい待ち!!まさか俺に店やれって!?」

「経営も学ぶんでしょ?教育学部に行くなら経営は実践しかないよね~」



頭おかしいんじゃねぇか!?



俺、若干17歳。



わかる!?



まだガキ!!



なんだよ経営って!!



「おっ、久しぶりだ。デカくなったなぁ~」

「叔父さん!!なんでこんな…」

「いい店だろ~。ガツガツ売ってくれよ?」



叔父さん?



お前も頭おかしいんじゃねぇの!?



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