年下の王様
そりゃああたしもあなた達に負けたくないから頑張ってなくはないけど?



だってみんな若いし…。



「カワイくなった、陽菜ちゃん」

「あ、ありがとう…」



そう言ったのは遊び人で有名な男のコ。



斗和とまでは行かなくてもモテるらしい…。



「俺とデートしない?」

「な、なぁに言ってんの!!ホームルーム初めまぁす!!」



今焦ったっ!!



真顔だったし!!



斗和以外の生徒に口説かれたことないし!!



チラッと斗和を見ると睨まれてる感たっぷり…。



今の聞こえたかな…。



「今日はロングホームルームで…あれ?なんだっけ…」

「それより出席取るのが先じゃない?」

「はっ!!しゅ、出席!!阿部く~ん」



ヤバイ、動揺しちゃってる~…。



大人の対応でサラッと交わさなきゃ…。



「ははっ!!カワイイ…」



だから君っ!!



あたしにそういうことを言うんじゃないよ!!



彼の名前は泉君…。



よし、気にしないようにしよう!!



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