年下の王様

多少治まったイライラ。



さすがに陽菜に手を出すななんていえなかったけど…。



少しは静かにしてくんねぇかな。



「どうした斗和!!」

「ちょっと泉殴って来た…」

「まさかバレてねぇよな？」

「それは大丈夫。あぁ～いてぇ…」



家に帰ったら自分でシャツ洗おう…。



３年はぜひ泉とは違うクラスにしてもらいたい。



「斗和君」

「なに!?」

「ちょっといい？」



久しぶりに千奈美に話し掛けられた…。



結構後腐れなく別れられたんだと思うんだけど…。



なんでしょう～…。



ふたりきりになるのはものすごく久しぶり。



ベランダで外を見ながら話した。



「陽菜ちゃんイジメが始まったみたいだけど大丈夫？」

「そんな心配すんなよ…。お前に言われると以前の罪悪感が…」

「もういいの!!もう斗和君は過去の人だから!!それよりひどいみたいだよ？」

「なにも言わねぇから平気なんじゃね？」

「ちゃんと幸せにしてあげてよ？あたしのこと振ったんだから」



わかってますって…。