年下の王様
俺と付き合った女がイジメられることはなかった。



その辺はうまいことやって来たし。



だけど今回は俺が彼氏だと名乗り出ることができない…。



どうすっかなぁ~…。



千奈美からの忠告はありがたく受け取っておく。



で、俺は陽菜になにができる?



「それじゃあみなさんさようなら!!」

「「さようなら~」」



幸い、うちのクラスではイジメられてない。



俺になにができんのか…。



「斗和、今日新規スタッフの面接だろ?俺も立ち会うから急ぐぞ~」

「ん?あぁ…」



俺は俺で忙しくて…。



せめて自分から言ってくれたら楽なんだけど…。



俺から探り入れるようなこと言ったらアイツ、よく思わねぇかなって考えてしまう。



難しい問題…。



帰り際の俺と教卓の前にいる陽菜。



少しでも逃げ道をあげたくて近づいた。



「陽菜、金曜行く」

「ぬぁっ!?さ、さようなら~!!」



テンパってんじゃねぇよ…。



でも。



陽菜は俺が守ってやるからな?



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