年下の王様
弱さ
【陽菜】



斗和とあたしの身長差は30センチ以上あると思う。



大きな斗和に抱きしめられると子供になった気分…。



斗和がやる店がオープンして、だいぶ落ち着いたみたい。



この前斗和が来た時はすぐに寝ちゃってろくに話しもしなかった。



朝はすぐ研修に行っちゃったし…。



だから今日、こんなに斗和とベッタリできて幸せ…。



「お店は大丈夫なの?」

「チカちゃんと陽太でうまくやってんだろ。雇ってよかった、チカちゃん」

「今日は帰らない?」

「帰んねぇって」



現実逃避って言われたらそうかも。



今だけでいいから斗和に縋りたい…。



もう学校に行くのが辛くなってる…。



毎朝頭が痛いよ…。



「陽菜変」

「えっ!?」

「なんかあった?」

「斗和こそ変だよ!!最近優しい…」

「いつも優しいだろうが」

「そう!?」

「で?陽菜は今なにを考えてんだよ」



言ったら軽くなる?



いい年してイジメられてるなんて…。



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