年下の王様
斗和はなんて言う?



こんな彼女イヤじゃない?



言いたいのに言い出せない…。



言葉に詰まる…。



「まぁいいけど。今は俺だけ見てれば」



そう言った斗和はあたしを抱き上げて膝の上に乗せた。



ごめんね、斗和…。



「腕出して?」

「腕?」

「ヒマな時作った。陽菜に合うと思って」



斗和が腕に着けてくれた革のブレスレット…。



シンプルだけどキレイに作られててお店のロゴまで入ってる…。



「サイズピッタリ…」

「さすが俺」

「ありがと!!」



今のあたしには泣いちゃうくらい嬉しい…。



今回は3連休、ずっとこうしてたい…。



「デートでもする?」

「今から!?」

「バイクじゃ寒いよなぁ~…。お前車の免許あんだろ?」

「あるけど…」

「車調達しますか」

「本気!?」



車なんて…。



誰から借りるの!?



さすがに人の車は運転できないよ!?



「なにしてんだよ。レンタカー借りに行くぞ」



あっ、その手があったか!!



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