年下の王様
目を開けたら斗和はキッチンに立ってて、あたしが作るはずだったご飯を作ってる。



優しくしないでってば…。



ムクッと起き上がったあたしに気付いた斗和の優しい顔…。



もう耐えられない…。



泣く予定じゃなかったのにポロポロ涙が落ちた。



それを見た斗和は一瞬ビックリしたけど、あたしに近づいて来て優しく引き寄せてくれた。



「斗和っ…あのね?」

「わかってるから辛いことまで口にすんな。お前が悪いわけじゃねぇだろ?」

「でもっ…あたしもいけないのかなって…」

「悪くねぇよ。ひとりで頑張ってんだもんな?」



極上に優しい斗和に甘えた。



たくさん泣いて、愚痴を言って。



斗和はあたしを信じてくれてる…。



すごく感じた。



「俺だけはなにがあってもお前の味方だ」

「ごめんね?ごめんね斗和っ…。こんな彼女でごめん…」

「俺はお前がいいんだって。好き?」

「大…好き…」

「俺も好き」



好きって…言われた…。



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