年下の王様
キスなんかで満足する俺じゃないんで。



「バレンタインも近いしな?」

「へっ!?バレン…」

「楽しみにしてる。なにしてくれんのかな~」

「ちょ、チョコとか…?」

「てめぇで考えろ。それまで電話もメールもしねぇ」

「えぇぇぇっ!?そこまでしなくても…。斗和が来ること知らなかったわけだし…」



俺は温くねぇから。



昨日のは完璧に陽菜が悪い。



簡単に許してなるものか。



「陽菜、いいこと教えてやるよ」

「なに!?」

「俺が好きなのは大人のオネーサン。期待してるぞ、陽菜」

「ちょっ!?なにしろって言ってるの!?」

「理想に近づけ。そしたら許してやるから」

「今のあたしじゃダメなの!?」

「色気足りねぇんだよなぁ~…。じゃ、頑張れよ」



別に大人の女なんかどうだっていいんだけど。



強くなっちゃった陽菜が慌てる姿が見たかっただけ。



まぁせいぜい悩み苦しめ。



俺をあんなに待たせた罰じゃい!!



残念だけどまだ許してやらん!!



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