年下の王様
斗和が学校へこないまま放課後になった。



斗和宛てのチョコは片桐君が持って帰るらしい…。



飲みにでも行こうかな…。



それともケーキやけ食いしようかな。



実際飽きたんだよね、チョコケーキ。



あんなもの一生食べたくない。



「陽菜ちゃんバイバ~イ」

「さようなら~」



生徒達が帰って行く中、今日誰にも座られなかった斗和の席を見つめた。



バレンタインって言ったじゃん…。



こんなに放置されたのにまだ連絡もナシ?



あたしなんかどうでもよくなっちゃった?



もうわかんない…。



髪だってなんのために切ったと思ってるんだ。



なんかバカみたい…。



期待するだけ期待して…。



斗和は連絡とらないなんて平気なことみたいだね…。



その日は部活を見て仕事を終えて家に帰った。



明日は休みだから今日はやけ酒だよ。



ひとりで潰れるまで飲んでやるんだから。



コンビニで買ったお酒を持って家に帰った。



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