年下の王様
俺のこと好きだったり…。



する?



「あのさ、一応言っとくけどマジで本命の女いるから」

「な、なに言ってるんですか!!」

「好きなら早めに諦めてくれる?」

「あたしっ…まだなにも言ってないのにっ!!ひどい!!店長なんか死ね!!」



泣きながら死ねって…。



マジだったか…。



ヤベェ働き辛いな…。



「休憩入って。ゆっくり休んでいいから」

「最悪っ…」



ポロポロ涙を零しながら裏へ行った美空ちゃんに心が痛んだ。



大人の対応なんてできねぇし…。



期待持たせるようなことしたくねぇしな。



しばらくしても出て来ない美空ちゃん…。



チラッと休憩室を覗くと泣きながらバリバリとハート型のチョコ食ってる…。



バレンタインか…。



なんかマジで申し訳ないっつーか…。



カワイイ顔が台なしだぞ。



「すいませ~ん」

「はい!?あっ、いらっしゃいませ」

「これってもっとサイズありますか?」

「ありますよ~。何号だかわかりますか?」



悪いけど仕方ないよな…。



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