年下の王様
残り1年、何事もなく平和に暮らすはずだった。



なのに…頑張ろうって思った途端にコレ?



「斗和には黙ってた方がいいと思う。バレたって聞いたらアイツ暴走しそうだ」

「あたしはどうしたらいいんだろう…」

「俺のことはどうとでもなるから気にしなくていい。陽菜ちゃん、バカはやるなよ?」



そう言われたけどどうしたらいいかわかんないんだよ…。



理事長も確かな答えはくれなかった。



いちばん恐れてたことが起こってる…。



職員室に戻っても亘先生は隣…。



なんて言おう…。



「俺、北川先生狙いっスから」

「どんな意味?」

「略奪しようと思って。楽しくなりそう」

「残念だけど人違いだから」

「そうスか。あんなカッコイイヤツ、滅多にいないっスけどね?気をつけてくださいね~」



やっぱり確信してる…。



隣のマンションからはうちの玄関がバッチリ見える…。



コンビニに斗和と一緒には行ったことはなかったはずだけど…。



< 372 / 549 >

この作品をシェア

pagetop