年下の王様
理事長は黙ってた方がいいって言ってたけど…。



あたしひとりで解決できる問題じゃないよね…。



どうしよ…。



斗和に言うべきかな…。



斗和は受験生だし…。



大学に行って教師になったあとにこの学校を継ぐって夢がある…。



あたしが潰しちゃダメだよ…。



たとえ親が理事長でも、あたしと斗和の関係は許されちゃいけない…。



公になれば特例なんて認められないんだ。



このままじゃダメ…。



斗和を潰すようなこと、あたしは絶対したくない。



「もしもし?」

「斗和、今日行ってもいい?」

「うちに!?なんだよ急に…」

「話したいことがあるから」

「お前ん家じゃダメな理由は?」

「それも含め、全部言う」



ごめんなさい、理事長…。



あたしが勝手に決断しちゃいけないと思うから…。



ちゃんとふたりで話し合って、ちゃんと答えをださなきゃダメなんです。



だからあたしは全てを斗和に打ち明ける。



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