年下の王様
英希の時に学んだんだ。



苦しむなら一緒だって。



学校が終わってから夜に向かった斗和の家。



久しぶりに見る遊吾君は今日も元気。



「陽菜、ご飯食べる~?」

「斗和に会いに来たんだよ!!もういるよね?」

「こっち~!!」



遊吾君に手を引かれてリビングに行くと、部屋着姿の育ち盛りがふたり。



斗和はスエット姿で髪まで結んでる。



一方片桐君はお風呂上がりでジャージ姿。



どんな服を着てても絵になるふたり…。



「陽菜ちゃ~ん!!メシ食う!?今日の当番俺だったの!!」

「片桐君がご飯?作れたんだね~」

「陽菜ちゃんに言われたくねぇなぁ~」



ご両親はまだ帰ってないみたいで、ふたりで遊吾君の面倒を見てたみたい。



なにも話さない斗和に寄る遊吾君はニコニコ…。



そんな遊吾君に優しく微笑む斗和の目が…なんだか不安に満ちてた。



「遊、陽太と遊んでろよ?兄ちゃん陽菜とお話しあるから」

「うん?」



斗和はなにか悟ってる…。



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