年下の王様
しかもジュース買ってきてくれたみたいで…。



優しいな、祖父ちゃん…。



「金に困ったとかの相談か!?」

「なんでそうなんの!?違うって」

「そうか、ならよかった。で、どうした?」

「祖父ちゃんの知り合いに興信所やってる人いなかった?」

「ん~、いるけど…。調べてほしいことでもあんのか?」



祖父ちゃんって顔が広い。



それにこんな悪巧み、父ちゃんに知られたらちょっと怒られそうだし…。



「ガツンと払う金はねぇんだけどさ…。ちょっと調べてほしいヤツがいて」

「このこと、母ちゃん知ってんのか?」

「知らないから祖父ちゃんのとこ来たんじゃん。だから黙っててほしいんだけどなぁ~」



祖父ちゃんって昔から優しいし。



俺に甘いんだ。



父ちゃん方の祖父ちゃんは怖いけど、母ちゃん方の祖父ちゃんは優しい。



昔もこうして頼ってたっけなぁ~。



「紹介してやるから悪いことには利用するなよ?」

「うん、平気!!自分がやらかしたことだから、俺がみんなを守るし!!」



責任はとらなきゃな。



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