年下の王様
何度も囁いた『好き』って言葉。



もうこんなに言うことはないと思う。



滅多に言わない俺だけど、今回は1年分言った。



離れてても平気なように…。



疲れたらキッチンに行って水分補給。



もちろん、陽菜が寝ないように連れて来た。



「こんな姿斗和のママに見られたらお嫁に来れないな…」

「だろうな、パンツしか履いてねぇし」

「あたしは全裸だよ…」



タオルで隠してんじゃん…。



服なんかやんねぇけどな。



「あたしもお水飲みたい…」

「飲ませてやるよ」

「自分で飲めっ…んっ…」



今日くらい好きにさせてもらいます。



陽菜に拒否権はございやせん。



「チョコ食うか?」

「食わない…。どうせ口移しだもん…」

「そうか、食いたいか。チビ、口を…開け」

「斗和が獣っ!!もう食われたくなぁい!!」



黙れ。



今日はガッツリ食ってやるんだから。



でも朝にはふたりとも眠ってた。



疲れ果てて、甘い甘い眠り…。



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